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妖怪をレンタル!? 柔軟な発想で紡ぐ時代ファンタジー
江戸は深川、仲町にて損料屋・出雲屋を営む、お紅と清次という姉弟がいた。
損料屋というのは、日用品から骨董品、そして美術品とありとあらゆる品を
いくらかで客に貸し出す商いのこと。
ただこの出雲屋が取り扱う道具たちが、他の店のものと一味も二味も違うのは、
作られてから百年以上が過ぎ、魂を宿した「つくもがみ」という
一種の妖のようなものになってしまっているところ。
お客の元に貸し出されては、色々な話を聞いて来て、噂話を繰り広げる「つくもがみ」たち。
人が良く情け深いお紅と清次は、そんな「つくもがみ」たちの力を借りながら
この町で起こる大小さまざまな騒動を解決していく。
江戸の町に花開く「つくもがみ」と人間たちとが織り成す悲喜こもごもの人情噺、
骨の髄までとくとご堪能あれ―――。